小さなカフェの開業資金はいくら?現役カフェオーナーが裏側公開


「ぶっちゃけいくらあれば開業できるんだろう」

資金のことは開業の疑問のトップにあげられるのではないでしょうか?

小さなカフェでも1000万はかかるという人もいれば、やろうと思えば200万くらいでできる、看板なんてDIYで十分、お金を掛けるのは儲けてから・・という方もいます。

今回は私のお店(11坪17席)の実例をもとに検証したいと思います。

1.物件取得費(約90万)

物件の保証金、仲介手数料、前家賃が含まれます。

テナントビルだと保証金制度が取られているところが多いですが、家賃の10倍くらいするところもあります。

人気物件だと借り手が多いので家主さんも強気かもしれませんが、空き物件になって長いところは保証金の値引き交渉には応じてもらえるかもしれません。

また自治体の方で「空き物件対策」として、商業地で一定期間空き物件になっているテナントを借りて営業する場合、家賃補助が出ることがありますので不動産屋さんに一度確認することをお勧めします。

例えば・・私のお店のある伊丹市はこんな補助があります

私の店舗は保証金ではなく、一般的な敷金礼金扱いで敷引(解約時に戻るお金)ゼロだったため値引きには応じていただけませんでしたが、その代わり家賃を少しだけ安くしてもらえました。

ダメもとでどちらかの値引きをお願いする価値はあると思います。

私の支払い額は

  • 敷金 220,000円
  • 礼金 220,000円
  • 家賃2か月分 240,000円
  • 仲介手数料 120,000円
  • 賃貸保証料 120,000円
  • 火災保険 12,000円

計920,000円でした。

2.内装工事費(約600万円)

これは2つの条件で相当変わります。

  • 物件が居ぬきかスケルトンか
  • 業者に工事を依頼するか、セルフビルドにするか

居抜きかスケルトンか

 

 

居ぬきならほとんど手を加えなくてもすぐに営業できるところもありますが、「すぐに営業できるか」ではなく、「思った通りに営業できるか」が大事です。

スケルトン物件の場合、内装工事費は坪50~60万が平均的と言われていますが、

希望の間取り、イメージ、席数、予算を伝えて必ず合い見積もりを取ります。

見積書の内容が分からなければ必ず確認して、必要がどうか判断しましょう。

私は契約した不動産屋さんからの紹介業者と、自分でマッチングサイトで探した3業者、あわせて4つの業者から合い見積もりをとりましたが、一番高い業者と安い業者にはおおよそ200万の開きがありました。

一番高い業者は「何もかも任せてください、オーナーは他にやることがたくさんありますから」と途中の現場も見に来なくていいというスタンスでした。

本当にそれで思うような店ができるのか逆に不安になりやめました。

私が契約した一番安い業者は図面も必要最低限で、契約時は照明の型番すら決まっていませんでしたので、工事中毎日現場に赴くことになってしまいました。

厨房機器の発注も自分でしないといけませんでしたが、荷受けや設置、ごみの処分などは全てやってくれました。

細かなところまで要望を聞いてもらえ、手直しも何度も応じてくれたりしたので結果的には思いの通りのお店ができあがり良かったと思います。

金額ももちろんですが、営業が始まってからもお世話になることが多いので、信頼関係が作りやすそうかというのは選択基準の一つになると思います。

業者依頼かセルフビルドか

DIYでやれば壁塗りや棚を作ったりなどは材料代程度で済むかとも思いますが、慣れた人、もしくは人数を掛けないと時間がかかります。

また給排水工事は居抜きでなければ専門業者にお願いしなければなりません。

厨房機器を入れ替えたり、追加したりするなら搬出入は重労働です。

テナント物件の場合、時間がかかればかかるほど空家賃を払わないといけませんし、お客様を呼んでお金をいただける仕上がりになるのかも考慮する必要があります。

素人感があり手作りっぽいテイストのお店にするのならいいと思いますが、費用が掛からないという理由だけで安易にセルフビルドするのは個人的にはおすすめしません。餅は餅屋です。

どうしてもということであれば、内装業者に交渉して「この部分だけはセルフビルドで」と工事費を下げてもらうことも考えてはいかがでしょうか?

私の場合は、DIYが全くだめなのと、開業してから不具合がでても自分で直せる自信がなかったこと、コンセプトが「特別な時間」ということで手作り感が必要でなかったこと、店内の真ん中に配置するカウンターに拘って作ってもらったためその分工事費が増えました。

開業費用の中で一番かかる項目だけに工夫次第で節約することはできるかと思います。

3.厨房機器(約150万)

これは厨房の配置とどの程度のメニューを出すかで変わってきます。

私のお店の主な厨房機器は次の通りです。

  1. オーブン付きガスレンジ 160,000円
  2. 食器洗浄機 450,000円
  3. コールドテーブル2台 300,000円
  4. 縦型冷凍冷蔵庫 250,000円
  5. 電気フライヤー 100,000円
  6. 製氷機 160,000円
  7. シンク2台 60,000円
  8. 作業台2台 40,000円

計1,520,000円でした。

私のお店はランチの売り上げが高いので食材の保管は多いです。

軽食とスイーツ、ドリンクのお店をするなら縦型の冷蔵庫は不要かもしれません。

オープンキッチンだと冷蔵庫を開けたとき中が丸見えになり気を遣うので腰までの高さのものにしてもいいと思います。

ランチのメニューに対応するためオーブン付きガスレンジ(三口)を導入しています。

ケーキも一度に2~3台焼けるので、オーブンを2台買うのとほぼ変わらない価格で買えます。

ただし業務用なので大きく、配管も必要、故障すると修理が必要、その修理費は結構高額です。電気オーブンのように壊れたら処分というわけにいかないのが難点です。

フライヤーもガス式と電気式があります。

大きめのフライヤーは油の取り換えが大変です。リサイクルに出さないといけないので置き場が必要になります。小さなカフェで使う揚げ物程度なら、卓上の電気フライヤーで十分です。

油も凝固剤で固められるくらいにしか使いませんので、取り換えが楽です。

食器洗い機は当初配置する予定がありませんでしたが、一人営業だと、ランチの洗い物をするのは3時ぐらいからでそれまでは手がつかないので食器が溜ってしまいます。

食器洗い機のお陰で1時間半くらいで洗い物は終わりますが、食器洗い機がなければどれだけ時間がかかっていただろうと考えると、時間の短縮や手荒れ対策にもぜひ導入をお勧めします。

ちなみに私は機械に疎いこともあって全て新品を調達しました。

一度設置すると配線配管の都合上、また小さなカフェはキッチンもコンパクトなので入れ替えは困難です。

ですので、厨房機器を決める前にはどんなメニューを出すかをある程度は固めておいた方がいいと思います。

上記のもの以外は全て家庭用のものを購入しました。温め用のレンジなどは家庭用のもので十分です。

中古品ならもっと安く購入することもできます。居抜き物件なら残置してあることもあります。ただし、いつ故障するかは分からないので注意が必要です。

4.家具(約50万)

テーブル6台、椅子8客、カウンターチェア5客を購入しました。

ネットだともう少し安価に買えると思いますが、質感や座り心地が確かめられないし、ショールームで実際のもの見られるメーカーさんのものにしました。

椅子の貼り生地のサンプルも見ることができてよかったと思います。

私は原則家具の買い替えを考えていなかったので割高でもメーカー品を買いました。

もし不具合が出たときに同じ型番のものが買えるようにとの思いもありました。

定期的にリニューアルと称して家具の入れ替えをするのなら、高額のものはいらないかもしれないですね。

厨房機器もそうですが、ネットだと安価で購入できる利点はありますが、納品されたらおしまいなのでアフターサービスはないか、別途費用がかかります。

目先の安さか将来的にメンテナンスを見込むのか、考える余地が必要です。

5.調理機器等(約50万)

フードプロセッサー、スタンドミキサー、ドリンク用ブレンダー、電子レンジ、炊飯器、電気ポット、鍋、フライパンなどです。

フードプロセッサーとスタンドミキサー、ドリンク用ブレンダーは業務用のものです。

家庭用のものは容量が小さいので大量調理には向かないと思います。

そのほかのものは全てホームセンターで買いました。

大きい鍋2つも買いましたが、結果的に1個で十分でした。

自分が思ったようなオーダーの出方がなかったので、メニューによっては中くらいのもので十分でした。

大きい鍋は使わないと場所もとりますし少しずつ買い足す方がいいと思います。

6.食器、カトラリー(約10万)

私は長崎県の陶磁器に限定して購入したので少し値が張りましたが、ブランドに拘らなければもっと安く購入できます。

道具屋筋のようなところでまとめて買って送ってもらうことにすれば実物も確認できるので、距離的に可能な方はおすすめです。

IKEAの食器も数が揃うし、価格も手ごろなのでカフェ向きですね。

ブランドの食器を買う場合は、店舗やネットで買う前に企業や窯元のウェブサイトにある「お問い合わせ」で店舗を始めること、おおよその数などを伝えると卸価格での購入が可能な場合もあります。

7.事務機器(約8万)

キャッシュドロワー、レシートプリンター、タイムカード、FAXです。

アプリのレジを使っていますので、タブレットも必要です。

レジはメーカーのものもありますが、個人的には一人営業の小さいカフェなら場所も選ばないのでアプリのレジで十分だと思います。

8.雑費(交通費・消耗品など)

雑費の中でいちばんかかったのは交通費です。食器や食材の業者さんに挨拶に行ったりしました。

意外と多い!揃えておいたほうがいい消耗品はこれ

まとめ

上記合計約1000万が私の店の開業費用です。

お金が理由で絶対に妥協したくないという思いと、「後々継ぎ足して…」とい選択肢がなかったので、比較的費用は掛かった方だと思います。

また、本などにも「坪単価50万円が相場」ということが書いてあり、そんなものだろうと思い込んでしまった部分もありました。

今になって思うと、今と同じ店でも正直800万くらいでできたかなという気はしています。

開業費用を節約するために考えることとは

資金はないけど開業はしたい!より低予算で開業するには

自分の店がどんなコンセプトなのかによっても開業費用の金額も内訳も大きく変わってくると思います。

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